2008年07月10日

ボーイング、重量物運搬手段として飛行船の開発に本格着手

ボーイング、重量物運搬手段として飛行船の開発に本格着手
 ボーイング社は8日、カナダのスカイホック・インターナショナル社と共同で重量物運搬用の専用飛行船「JHL-40」の開発に着手したことを発表した。
 飛行船は独ツェッペリン社が開発、製造を行っているものが、主に宣伝用として日本などでも利用されているが、ボーイングのような専門の航空機メーカーが飛行船の開発に着手するというのは稀な出来事となる。
 今回、ボーイングが開発に着手した「JHL-40」は40トンの重量物を無給油で320キロに渡って空輸する能力を持つ重量物運搬専用の飛行船となる。
 旧ソ連は1960年代に40トンの物資を運搬する能力を持つ超大型ヘリコプター「Mil Mi-12」を開発したことがあったが、構造的にヘリコプターでこれだけの重量物を運搬することは難しく、「Mil Mi-12」に関しては結局、2機だけが製造されてお蔵入りとなってしまったという経緯がある。
 ボーイングでは、飛行船開発の分野で豊富な経験と技術を持ち合わせるスカイホック・インターナショナル社と提携を結ぶことによって、ヘリコプターのように上空でホバリング可能で尚且つ、ヘリコプター以上の重量物を、一般の航空機並みに長距離に渡って運搬可能な「夢の輸送機」の開発を行うとしている。
 ボーイングでは既に2機の「JHL-40」の生産に着手すると同時にFAA(米連邦航空局)の飛行認可取得の準備も進行中としており、この夢のような空飛ぶ輸送船は、もうしばらくすれば現実のものとなりそうだ。


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