2008年08月26日

英キネティック社、無人航空機の連続飛行世界記録を更新

英キネティック社、無人航空機の連続飛行世界記録を更新
 英防衛産業大手のキネティック(Qinetiq)社は24日、同社が開発したソーラーパネルを使って発電しながら飛行する超軽量無人航空機「Zephyr」が82時間37時間の連続飛行時間を達成して、非公式ながらも無人航空機の連続飛行世界記録を更新したことを発表した。
 無人航空機の公式の連続飛行世界記録は「Zephyr」が2007年に打ち立てた54時間と、2001年に米空軍の無人偵察機「Global Hawk」が記録した30時間が最高だった。
 実験は英国防省と米国防総省に共同実験として月28日から31日にかけて米アリゾナ州にある米陸軍のユマ実験場で実施。地上からの無線コントロールで離陸した「Zephyr」は離陸後、オートパイロットで通常のジェット飛行機の飛行高度の2倍に相当する高度6万フィート(約1万8300メートル)まで上昇し、衛星の監視下の元で3日間以上に渡って飛行状態を維持することに成功した
 キネティック社では今回の実験には米国政府の軍用通信機器が技術評価用に搭載されていたと説明しているが、搭載されていたペイロードの詳細な実験目的は不明。
 Zephyrは翼幅は12メートルと小型のセスナ機並の大きさがあるが、重さは27キロしかない超軽量の無人航空機。翼に搭載されたソーラーパネルを使って発電した電力をバッテリーに充電することで、太陽光発電ができない夜間の飛行も可能という特徴を持っている。
 ソーラーパネルは使った無人航空機は理論上、モーターなどの機器が劣化しない限り、半永久的に飛び続けることができるため、高価な通信衛星に代わる大気圏内衛星として利用ができるのではないか、など、様々な用途が見込まれている。


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