2008年08月05日

NASAが反論、火星で生命など発見していない

NASAが反論、火星で生命など発見していない
  NASAの火星探査機「フェニックス」が火星の土壌から「生命の可能性」につながる重大な発見を行ったと1日付けの航空宇宙専門誌「アビエーション・ウィーク&スペース・テクノロジー」が報じたことに関して、「フェニックス」探査チームの責任者が報道内容を否定する発言を行っていたことが明らかとなった。
 4日付けの米MSNBCによると、「フェニックス」探査チームの統括責任者となるピーター・スミス(Peter Smith)博士は4日、「フェニックス」が火星の土壌から「生命の可能性」につながるを行ったというのは「馬鹿げた、また悪意のある報道だ(bogus and damaging information)」と発言して、先の報道を完全否定した。
 アビエーション・ウィーク誌は「生命の可能性」につながる発見をしたのは、「フェニックス」に搭載されているMECA(Microscopy, Electrochemistry, and Conductivity Analyzer)と呼ばれる分析装置による分析結果によるもので、先に「フェニックス」探査チームが火星の土壌から水を発見したとする記者会見を行った際には、記者団からの質問がMECAに及ばないようにわざとMECAの観測担当者を記者会見から外させて、更に、事の重大性からホワイトハウスの科学顧問に対してブリーフィングを行ったと報じていた。
 スミス博士は記者会見でMECAの担当者を外したのは単にMECAの分析作業が完了していなかったからで、大体、MECAに関わる分析情報をワシントンにあるNASA本部の職員が知りえる訳がなく、ホワイトハウスの科学顧問に対してNASAがブリーフィングを実施したというのも嘘だと、報道内容を真っ向から否定した。
 また、アビエーション・ウィーク誌に報道でNASAからブリーフィングを受けたとされるホワイトハウスのクレイグ・コボート(Craig Covault)科学顧問もMSNBCのインタビューに応じて「(アビエーション・ウィーク誌)は火星で生命が発見されたとか記事にしているようだが、はっきりと、はっきりと、3回程繰り返す言っていいが、火星で生命が発見されたことはない」と答えた。
 ただし、コボート科学顧問は、NASAから火星の土壌が生命の生存性の可能性をもっているとの報告は受けたとした上で、その方向でホワイトハウスがアラートを上がることはできないか、相談を受けたことは認めた。


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