2008年07月07日

水星は縮小している

水星は縮小している
 今年の1月に水星に最接近を果たしたNASAの水星観測衛星「メッセンジャー(Messenger )」を使った観測調査により水星の直径は惑星が形成して以降、1.5キロも縮小していることが4日、科学雑誌「サイエンス」で組まれた水星研究の特集号に掲載された複数の論文により明らかとなった。
 今回、水星をテーマにした論文を「サイエンス」に掲載したのは米カーネギー科学研究所(Carnegie Institution for Science)のショーン・ソロモン博士らの惑星研究者。
 研究者らは「メッセンジャー」による観測データを分析することにより、水星はコアの冷却化の影響により惑星の直径の縮小傾向が続いていること、また、この影響は惑星の磁場の縮小にもつながるなど、多方面に影響を与えていることが判ったとしている。
 「サイエンス」に掲載された論文ではまた「メッセンジャー」による観測データの結果から水星の表面を形成している特長的なクレーター群は隕石の衝突ではなく火山活動によって形成された可能性が高いこと。また、たくさんの断層、しわなどといった地形も発見されたが、それらをあわせると、水星が受けた圧力の総量がこれまで考えられていたものの約3の1であると考えられること。水星は全重量の60パーセント以上が鉄であるが、表面の鉱物に含まれる割合は低く、おそらく地殻およびマントルにも鉄はあまり含まれていない。これは内部太陽系の他の惑星と比べてきわめてまれなことが判ったとしている。


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