2008年06月25日

無人攻撃機開発計画、海軍内の反発により計画中止の可能性

無人攻撃機開発計画、海軍内の反発により計画中止の可能性
 米海軍が昨年、開発の推進を決定した艦載機型の無人戦闘攻撃機開発計画が米海軍内の保守主義と予算上の問題から計画中止となる可能性がでてきたことが23日、米シンクタンク、戦略予算評価センター(Center for Strategic and Budgetary Assessments)による評価分析レポートにより明らかとなった。
 米海軍が昨年、開発の推進を決定した艦載機型の無人戦闘攻撃機開発計画とは、ノースロップ・グラマンが開発を行った実験機「X-47B」をベースとしたもの。高度な自律制御能力を備えた無人航空機を開発することで、空母から離陸し、危険度の極めて高い敵陣深く侵入して攻撃などを行うミッションを遂行しようとするものとなる。
 政府関連の事業計画の評価を行っている戦略予算評価センターでは、米海軍の空母戦闘群では伝統的に戦闘機パイロットが重視される組織上の傾向があり、無人攻撃機の導入には現場からの反発があること、更に、イラク、アフガンでの戦争の継続を受けて予算上の厳しさを増してきていることなどから、この無人戦闘攻撃機開発計画が来年度で廃案となる可能性は五分五分にまで上昇しているとまとめている。
 戦略予算評価センターでは、米国の国防戦略上、重要なこの計画を進行させるためには米海軍内に存在する無人攻撃機に対する心理的障壁を取り除くことなども必要だと論じている。
 米海軍が2009年度予算で申請中の無人戦闘攻撃機開発のために必要経費は約2億7600万ドル(約295億円)、計画を通しての総開発費用は15億ドル(1600億円)となる見通し。


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