2008年05月01日

ロシアの戦闘機に撃墜されたグルジアの無人偵察機とは?

ロシアの戦闘機に撃墜されたグルジアの無人偵察機とは?ロシアの戦闘機に撃墜されたグルジアの無人偵察機とは?






 グルジア政府は21日、自国領空を飛行していた無人偵察機が領空侵犯してきたロシアのミグ29戦闘機によって撃墜されたと、ロシアを避難する声明を発表した。
 グルジアは1991年に旧ソビエト連邦から独立した西アジアの新興国で1人あたりのGDPは2500ドルと経済的には恵まれた国ではない、一体、そのグルジアが運用してた無人偵察機とはどのようなものなのであろうか?
 画像上は、今回、撃墜されたものと同一の無人偵察機「Hermes 450」のものとなる(この機体は米国境警備隊で国境監視用に用いられているもの)。Hermes 450はイスラエルのElbit Systems社が製造販売を行っている無人偵察機で、偵察任務の他にも遠隔地との通信中継用にも用いることができるなど多目的偵察機として位置づけられている。
 最近ではイスラエル軍が敵対勢力の指導者の急襲攻撃(暗殺)用に用いたことでも有名な機体ともなる。
 翼幅10.5メートル、全長6.1メートル、重量450キロで大きさは米General Atomics Aeronautical SystemsのMQ-1 Predatorを一回り小型化した位のものとなる。制御は地上波か、衛星通信のどちらか、もしくはその両方で制御可能。離陸は専用のカタパルトで射出する方式を採用しているため、滑走路は不要。着陸は滑走路でも可能だが、滑走路が用意できない場合にはパラシュートで降下させることで回収可能と、機動性が高いのも特徴の一つとなる。
 こうした最新鋭の無人偵察機をグルジアのような小国が運用し始めたことは、ロシアにとっては脅威と写ったことが、今回の撃墜という出来事に結びついたのかもしれない。
 グルジアが最新鋭の無人偵察機でロシアの動きを警戒したとしてもロシアは何時でもグルジアの偵察行動を中断に追い込むだけの能力と意思を持っているということを今回の撃墜事件は示したこととなる。
 画像下はグルジア政府が公開した撃墜された無人偵察機が撮影したミグ29の映像。ロシア政府は撃墜の事実を否定し、撃墜を行った戦闘機はミグ29ではないと説明しているが、映像にははっきりとミグ29の機影が写っている。
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