2008年02月29日

NASA、有人基地建設予定の月の南極地方の地形は

NASA、有人基地建設予定の月の南極地方の地形は予想以上に険しい
 NASAは27日、2015年以降の予定で現在準備が進められている有人月探査計画に伴う、有人基地建設予定地とされてきた月の南極地方の地形が予想以上に険しい状態にあることを明らかにした。
 NASAによる有人月探査計画は現在、コンステレーション計画(Constellation Program)という名称の元で関連する大型ロケットや有人宇宙船の開発が進められているもので、予定では2015年3月をメドにして次世代有人宇宙船を完成。2016年までにこの新しい有人宇宙船の運用を開始し、その後の4年で人類を再び月に送り込むと同時に、月面に有人宇宙基地を建設するとしていた。
 NASAではこの計画を推進するために日照条件などの関係で有人基地建設のために比較的条件が良いとされる月の南極にあるシャクルトン・クレーターの周辺の地形をカリフォルニア州にあるゴールドストーン・ソーラー・システム・レーダー(Goldstone Solar System Radar)を使って観測し、地表の傾斜角度などを詳細に分析を進めてきた。
 NASAでは月の南極には北米大陸最大のマッキンリー山に相当する標高が6100メートルの山岳がある一方、深さが4000メートルにも及ぶクレーターによる渓谷が存在するなど非常に高低差が激しい地形になっていると述べている。
 ただし、NASAでは今のところ問題があることは判ったが、諦めた訳ではないとした上で「困難が多い程、挑戦する甲斐がある」と述べるなど、今後もこの付近を中心に宇宙船着陸や有人基地建設に最適な地域を探すとしている。
 画像はゴールドストーン・ソーラー・システム・レーダーを使った観測で明らかとなった月の南極地方の地表データ。色付けされている部分はその地表面の傾斜角度を表してしる。


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