2008年02月18日
火星の大地は塩分濃度が濃すぎて

太古の火星は気候が現在よりも温暖な上に地表上には液体の水も存在していたことが、これまでの研究によって明らかとなっているが、生命誕生の条件が揃っていた太古の火星においても現在同様に生命が誕生し、進化を遂げるには過酷な環境であったことが16日までに、NASAの火星探査機「スピリット(Spirit)とオプチュニティー(Opportunity)」を用いた研究により明らかとなった。
この研究を行ったのはNASAの火星ローバー科学探査チームのメンバーでハーバード大学教授のアンドリュー・ノール(Andrew H. Knoll)博士。ノール博士は今月、ボストンで開催された全米科学振興協会(American Association for the Advancement of Science)の年次会合の席上で、研究発表を行い、火星の大地は過去40億年に渡って、塩分と酸性濃度が非常に高い、生命体にとっては非常に過酷な環境にあったということを発表した。
ノール博士によると火星は過去を通じて塩分と酸性濃度が非常に高く、もっとも生命の生存に適した状態が維持された時であっても、火星で生存できた地球の有機体は居なかったことだろうと述べている。
5月25日には新火星探査機「フェニックス(Phoenix)」が火星に着陸し、新たに観測を開始する予定となっており、ノール博士らを始めとするNASAの火星ローバー科学探査チームはスピリットとオプチュニティーに加えて、今後はフェニックスも使って火星大地の詳細な科学観測活動を継続する。
Posted by mar-kun at 21:28│Comments(0)
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