ボーイング、高度地戦術レーザー兵器の地上発射実験に初成功
ボーイング社は19日、C-130H輸送機に搭載予定の高度戦術レーザー兵器(ATL: Advanced Tactical Laser)の地上での発射実験に初めて成功したことを発表した。
ATLの発射実験は今月13日、米ニューメキシコ州にあるカートランド空軍基地で実施され、ATLは高出力化学レーザーの発射実験に成功した。
ボーイングは昨年、研究所の実験施設内でATLの発射実験を行い、成功を収めていたが、現実の環境に即した屋外での発生実験を行ったのは今回が初の出来事となる。
今後、ボーイングは今回屋外での発生実験に成功したATLをATL用の精密射撃誘導装置と共にC-130H輸送機に搭載することで、飛行中の航空機から遠隔地の目標の精密射撃実験を行う予定。
従来の弾丸、ロケット、ミサイルなどを用いた目標破壊の場合、例えばテロリストによって爆発物を搭載したトラックを砲撃した場合、着弾による衝撃によりトラックのガソリンが爆発を起こし、トラックを運転していたテロリストや付近に居た無関係な人まで巻き添えにするコラテラル・ダメージ(目標破壊に伴う副次的損失)を回避することはできなかった。しかし、目標の機能だけをピンポイントで無力化できるレーザー兵器が実用化された場合にはこうしたコラテラル・ダメージを大幅に減少させることが可能になると開発を主導している米国防総省は説明を行っている。
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