アレスVはサターンV以上の巨大ロケットに

mar-kun

2008年06月30日 22:45


 NASAは25日、月着陸船などの大型物資運搬用に開発を進めている次世代大型ロケット「アレスV(Ares V)」の第一段ロケットのRS-68Bロケットエンジンの数を当初予定の5機から6機に増加させて推力の増大を図ることで低軌道(LEO)への投入可能重量を130トンに、月軌道への投入可能重量を71トンに増大を図ることを発表した。この仕様変更に伴いアレスVの全長もアポロ計画の際に利用されたサターンVと同じ110メートルから116メートルに延長されることとなる。
 今回の仕様変更はNASAが2020年頃にも実現することを予定している有人月旅行計画で必要となる月着陸船などの物資の総重量が増大する見通しとなったことを受けてのもので、9ヶ月に渡るプロジェクト・レビューの上で仕様見直しが決定された。
 仕様変更の発表にあたってNASAのジェフ・ハンレー(Jeff Hanley)コンステレーション計画担当プログラムマネジャーは、「これらの仕様変更に伴い、我々はいつでも次の段階に進むことができることができることとなった」と述べ、この仕様変更によりアレスVの技術仕様策定作業がほぼ完了したとの見解を示した。

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