ソユーズ宇宙船が地上に辛くも着陸、再突入コースに不具合
国際宇宙ステーションからの帰還メンバーを乗せたソユーズ宇宙船(TMA-11)が19日、地球の大気圏に再突入。再突入コースに不具合が生じたものの、再突入カプセルは辛くもカザフスタン共和国に無事に着陸を果たすことができた。
再突入コースに生じた不具合のため、再突入時の重力加速度は10G(正常時の重力加速度は4G前後)にも達する状況となったが、着陸後、乗員全員無事が確認された。着陸地点は当初予定されている地点よりも420キロも外れた。
ソユーズ宇宙船は米国人宇宙飛行士のペギー・ウィットソン、ロシア人フライトエンジニアのユーリ・マレンチェンコ、韓国人宇宙飛行士のイ・ソヨンの3名が搭乗していたが、ロシア当局では乗員に生命には問題はなく、身体に障害を残すような状況にはならなかったと述べている。
ロシア当局は帰還したソユーズ宇宙船のカプセルを調べることにより、再突入に不具合が生じた原因を調べる。
昨年10月21日に地球に帰還したソユーズ宇宙船(TMA-10)に関してもあわや大気圏再突入失敗の危機に直面していた。TMA-10はその後の調べにより内部配線の不具合により再突入コースに進入後にメインの着陸管制プログラムが機能不全に陥り、その後、しばらくしてバックアップの着陸管制プログラムにより着陸プログラムが実行されていたことが判明した。
TMA-10に続いてTMA-11の着陸管制に問題が発生したこと受けてソユーズ宇宙船の着陸管制プログラムは2号連続で不具合が生じたこととなる。
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