映画スターウォーズ、製作者同士がストームトルーパーの

mar-kun

2008年04月08日 21:38





映画スターウォーズ、製作者同士がストームトルーパーの版権を巡って訴訟合戦
 映画スターウォーズで帝国軍兵士「ストームトルーパー(Stormtrooper)」のコスチュームデザインを担当したアンドリュー・エインウォース(Andrew Ainsworth)と映画の総指揮を担当したジョージ・ルーカスがストームトルーパーの版権を巡って英上級裁判所に対して相互に告訴を行う状況に陥っていることが7日までに明らかとなった。
 エインウォース氏によると「ストームトルーパー」は1976年にルーカス・フィルムからの依頼を受けて1体、35ポンド(約7000円)の費用で合計50体を製作。その後、2004年になり、オリジナルのストームトルーパーのヘルメットが1体分だけ、彼の作業場に保管されていることに気づき、このオリジナルのプロップモデルを使ってストームトルーパーの複製品を製造、販売することを開始したとしている。
 しかし、スターウォーズの版権を有するルーカス氏側はエインウォース氏によるプロップモデルの勝手な販売は著作権侵害だとして1000万ポンド(約20億円)の損害賠償の支払いを求める裁判を今月に入り、上級裁判所に提訴。対するエインウォース氏側もストームトルーパーのデザインに対する正当な版権使用料が支払われてこなかったとしてルーカス氏に対して60億ポンド(約1兆2000億円)にも上ると見られている映画スターウォーズの版権収入の一部の支払いを求める訴訟を上級裁判所に起こすなど、ストームトルーパーを巡る版権争いは泥沼の状況に陥っている。
 このストームトルーパーを巡る版権争いに関してはルーカス氏によって既に米カリフォルニア州裁判所にも提訴され、米国における裁判ではストームトルーパーの版権はルーカス氏側にあるとする判決が下りていた。しかし、エインウォース氏はイギリスでプロップモデル販売の営業活動を行っているため、エインウォース氏によるプロップモデル販売を差し止めるためにはイギリスで改めて訴訟を起こす必要との判断につながったことが、今回のルーカス氏によるエインウォース氏告訴の流れにつながったものと見られている。
 映画スターウォーズの製作者同士がこのような形で訴訟合戦に陥ったことに関してルーカス・フィルムは「ファンを裏切るように行為はしたくはありませんが、ルーカス・フィルムの著作物を使って無断でビジネスを行い、利益を出そうとする人に対しては断固たる措置を取らざるを得ません」との声明を発表している。
 果たして、ストームトルーパ-の著作権はストームトルーパ-をデザイン・製作したクリエーターにあるのか、映画の制作を指揮した会社側にあるのか、訴訟の行方に注目が集まるところとなっている。

関連記事