2008年05月29日

スペースシャトルディスカバリーにトイレ修理用部品を搭載へ

スペースシャトルディスカバリーにトイレ修理用部品を搭載へ
 国際宇宙ステーション(ISS)に設置されている唯一のトイレが故障し、利用できない状況が続いていることに関してNASAは、5月31日打ち上げ予定で現在、準備を進めているスペースシャトル「ディスカバリー(STS-124)」に急遽、地上訓練用に利用している宇宙用トイレのポンプ部品を搭載し、「ディスカバリー」でトイレ修理ミッションを実施する方針を明らかとした。
 無重力空間の場合、物質は自然落下することがないため、ISSのトイレには排泄物を強制吸引し、内部で空気と水分を分離するための機能が備えられている。今回、故障を起こしたのはこのエア・ウォーター・セパレーター(air/water separator)と呼ばれる機構部分。今のところ、中核の排泄物処理装置自体には障害は発生していないものとみられている。
 今月21日、ISSの乗員がトイレを利用した際に突然、トイレから大きなノイズが発生し、そのまま、トイレのエア・ウォーター・セパレーターが機能しなくなったとしている。
 その後、乗員はトイレのエアフィルターの交換を行うなど、その場でできる限りの修理を試みたが、エア・ウォーター・セパレーターの機能普及には至らず、小さな袋に用を足し、機能しているトイレの排泄部処理装置に直接入れて処理をするなどの不便な状況を強いられている。
 28日に行われた会見でNASAのアラード・ボウテル(Allard Beutel)報道官は「客人を自宅に招いたところ、たった一つしかないバスルームが壊れていることに気づいたとします。早急になんとかしなければならないと考えるのは自然のことでしょう」と述べて、NASAとしても今回のトイレ故障問題は最優先事項として問題の解決にあたるとする方針を明らかにした。


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