2008年03月13日

木星にはバンアレン帯の磁場は地球の2万倍も強力


 木星にも地球のバン・アレン帯と似た放射線帯があることはこれまでも知られていたが、NASAの木星探査衛星「ガリレオ(Galileo)」によって収集されたデータを解析することで、木星の放射線帯の磁場は地球の2万倍もの強力で、木星の磁場から放出された宇宙線は地球の周回軌道上にある人工衛星の運行にも大きな影響を与えていることが9日、英科学雑誌「ネイチャー(Nature Physics)」に掲載された学術論文により明らかとなった。
 この研究を行ったのは英国南極調査団(British Antarctic Survey)のリチャード・ホーン(Richard Horne)博士を中心とする研究グループ。
 地球の場合、低エネルギーの荷電粒子がヴァン・アレン帯の影響で非常に高エネルギーの荷電粒子に変化するが、木星の場合は衛星「イオ」から放出される火山性ガスがまず、イオン化。それが木星独自の非対称的な磁場の影響を受けて高エネルギーの荷電粒子化することで、その荷電粒子は地球の周回軌道上にある人工衛星の電子回路を破壊する程の高エネルギーに変化することがわかったと述べている。
 研究グループでは今後、更に木星のバン・アレン帯の研究調査を進めることによって人工衛星に損傷を与える宇宙線を中心とした宇宙天気予想の精度を高めることができるだろうとも述べている。

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